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ネット界の座敷童を目指します
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恐らく我々タクシーの永遠のテーマであろう
中々いなくならないし撲滅も出来ない
それどころかちょい乗りを増やすとか言って初乗り運賃をワンコイン以下に抑える動きも各地で活発だ(その代わり初乗り距離は短縮・その後の加算運賃は上昇)
国としては減少一方のタクシー需要の実績を増やしたいもんだから、なるほどワンコインて乗れるタクシーが増えれば需要も上がるだろうという魂胆と思われる
勿論そんなのばっかり相手にしてりゃ事業者は赤字であるが、そんなこと国にとっては知ったこっちゃない

我々にとってワンメーターとは

まず初めに申し伝えておくが、

我々にとってワンメーター客など何の稼ぎにもならない
むしろボランティアみたいな行為、仕事ですらない

「どうせお前ら断れないんだろ?」
「断りやがったら通報してやるから丁重に扱えよ、ゴミクズ運転手ども」
という悪意をも感じ、バカにされた気分になる

ええそうですとも、我々にワンメーターを断る権利も無ければ権限も無い、それどころか「公共交通機関」を旗印に近くても遠くても一律平等に取り扱わなければならないと法律で定められているので、我々は込み上げる怒りと憎しみそして殺意を必死に堪えて日々ワンメーター軍団に立ち向かっているのである

国交省の統計によれば、タクシー利用客のうち実に8割程度はワンメーター等の近距離客、残り2割はそれ以上のミドル及びロングのお客さんで、確かに我々が客扱いの度に記す日報の殆どは近距離客である

しかし、我々乗務員には事実上の1乗務あたりのノルマがある
何処の地方や都会でも、隔日勤務では1乗務あたり4万・昼及び夜日勤では1乗務あたり2万出来ればだいたい御の字というところだ
この数字を完成させたうちの、近距離客の占める割合は、何と半分にもならないことが殆どという事実は、巷にはあまり知られていないであろう
一日のうちたった一人でもいいから、たった一組でもいいから、一万円になんなんとする長距離客に恵まれれば、特に日勤乗務員においては一日の仕事の半分が終えられるのである

我々とて商売であり決してボランティアなどではない、少しでも儲かる客のいそうな所に集結するのはどんな商売でも自明の理だ
他の客商売あるいは交通事業と違うのは、我々タクシーは「一個の契約により一台の車両を借り切ってもらい旅客運送を請け負う」という、貸切商売であるということだ
つまり席をたくさん備えたラーメン屋やレジをたくさん並べたスーパーなどと違って、我々が用意出来る空間=席はたった一つだけ
しかも席が空いたからと言ってすぐに次のお客に有り付けるとは限らない
故に

どうせたった一つしかない席を占有されるなら、たくさんお金を落としてくれるお客さんの方が良い

という結論になり、ここでワンメーター客の優位性は崩れる

「すぐに次の客載せられるんだから近いほうがいいじゃん」
という主張も当然あろうが、これも論破出来る
先述のとおり、席が空いたからと言ってすぐに次の客に有り付けるとは限らず、どんなに回数を稼ぐ者であっても、降ろしたあとは暫く空の状態でいることが多い
乗る客全てがワンメーターだったとした場合(仮定としても腹立たしいが)、客を乗せて行き先を聞き実際にそこまで運行して降ろすまで、軽く10分はかかる
次の客にありつくまでの現実的な所要時間を約10分と仮定すればこれで20分
つまり

一時間に3回×ワンメーターで物理的限界を迎えてしまう

ワンメーターが730円なら時間単価としては2000円を超えるのでまだ救いはあるが、これがワンコインとかだと目も当てられない惨状になることはバカでもアホでもわかるだろう

近い距離なら乗らずに歩く層は意外に多い

そもそも論として「十分歩ける様な距離をわざわざカネ出してまで乗らない」という層は思いの外に多く、こういう人たちは例えワンメーターが100円だろうと200円だろうと決して乗らないが、逆に1000円2000円出して「とても人の足では歩き切れない距離でこそタクシーに乗る」層でもある
ちなみに京浜地区での1000円に相当する距離とは概ね3km
驚くことにワンメーターしか乗らない客と、乗ってから降りるまでの所要時間が大して変わらないのだ
こういう人たちが一時間に一人は必ずいる
彼らのおかげで、我々は何とか食べて行けるのであり、決してワンメーターの連中の全需要を満たしたおかげではない

もっと言おうか

ワンメーターの全需要を満たしたとしても、それだけでは我々は絶対に食べて行かれない

それは、これまで縷々述べた事情とカラクリによる

しかしそれでもワンメーターは無くならない
何故なら「歩きたくない」という動機までは根絶出来ないからだ
奴らにとってはタクシーとは、恐らくエスカレーターなのであり、動く歩道なのであり、何ならビニール傘代わりであり、重い荷物を運ぶリフト代わりでしかないのだ
そんなものにワンメーター以上の額を払うなんてバカバカしくてナンセンスの極みなのだろう

なもんだから、

ワンメーターをほんのちょっと超すだけでも奴らは大騒ぎである

  • いつもより高い!
  • 上がったぶん返せ!
  • タクシーセンターに通報してやる!

こんな連中、誰が有難がって載せますかね?

ワンメーター客に共通する嫌な特徴

そうそう、ワンメーター客には共通の特徴があって、
  • 態度が横柄
  • 平気で高額紙幣を出す
  • 無駄に急がせる
  • そのくせ支払い時はモタモタする
  • 変なところで停めさせる
  • 忘れ物が多い
そういう文化なのか?と問わざるを得ない
ちなみに、スマホ片手に小走りで乗り込んでくる女性客は超高確率でワンメーターです

最後に、ワンメーターが如何に害悪かを証明するいくつかの画像を貼ってお
いずれもここ2ヶ月の間にお乗せしたミドル及びロングのお客

 

 


 

 

追伸

例えばどう考えてもワンメーターしか出ないような駅で、ワンメーター死ねとか言うのはさすがにこちらがナンセンスですね
嫌なら他の乗り場行けよと

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基礎講習の受講を完了しました
講習後の効果測定も全問正解
あとは来月末の本番を残すのみ
先だって購入してあった運行管理者試験問題集を乗務の間に解きまくってるけど、中々小難しい
特に労働基準法関連の問題が中々にヤバくて頭から煙が登ってる
道路運送法とか道路運送車両法とか道路交通法とか旅客自動車運送事業運輸規則とか、こういうのは、今まで現場出て乗務してきたことの言わば文章化したものだからそれほど難しくない
あとは労働基準法、とにかく労働基準法
こいつを何とかしないとだ

ぐぬぬ

追記:R1.08.26
8/25(日)に運行管理者試験を受験してきました
翌26日の公式HPで発表された解答速報での答え合わせの結果、どうやら30問中26問の正解を以て合格していることが確からしいことが判明しました
今月24日に正式な沙汰が出るので、それまでは努めて静かにしていたいと思います

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以前の記事で「多分タクドラには戻らない」とか何とか書いた記憶があるけど結局戻ってしまいました
一度戦線から離れて元に戻る事を復帰と言うわけだけど、自分の場合一度復帰してまた戦線から離れ、その後また復帰したので「再復帰」と表現している
ややこしいけど実際そうなのだから仕方ない


今回はいっそ正社員という身分を捨て、短時間勤務すなわちパート乗務員として、週に2〜3日・一日6時間程度を目安に様子を見ることになった
というより、仕事を休んでいる間も、正社員でいる以上は当然社会保険料がかかるわけで、全く仕事せず無収入の身であった自分にはこれの支払いが正直キツかったのだった
その上今年は車検があったり法事があったりで、金が入らないのに金ばかり飛んで行くという全く以て恨めしい限りであり、障害年金や傷病手当金を得ても到底足りないので、やむなくの再復帰と相成った次第


まあ出たら出たで、色々スイッチが入るのは確かだった
あれだけ盛大に休んでいても実際運転席に座ればあれこれ思い出せるもので、頭というより体がもう覚えてしまっているのだなとつくづく感じる
早速ミドルも引き当てて正味一年のブランクがあったにしては悪くない滑り出しと言えよう

ところでパートとして復帰するに当たり、一番面倒だったのは社会保険の諸々の切り替えであった
健康保険は協会けんぽから国民健康保険へ、厚生年金は国民年金へ、それぞれ切り替える必要があるのだが、これらは全て個人でやらなければならず、そのために会社から貰う書類が中々揃わなかったり、揃ってもアレが足りないだのココが抜けてるだの、それはそれは自分だけ大騒ぎしてまあ大変だった
このうち、国民年金に関しては自分が障害厚生年金を受給中であることから「法定免除」、要するに一銭も払わなくて良いことになった
目下の問題は健康保険で、これが果たしていくらになるのかはこれからの計算を待つ必要があり、戦々恐々の日々である

ともあれ、少なくとも来夏までの障害年金受給期間までは、出来るだけ身軽かつ適当にこなす所存

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最近、「カスハラ(カスタマーハラスメント)」という新語が、我らが旅客運送業界どころか国内中を席巻する勢いで、大変喜ばしいことである
先日も北海道苫小牧で、「停車位置がずれていたから」という些細なことで、1000円ばかしの運賃を踏み倒したどころか運転手を殴り殺すというカスハラのお手本みたいなオキャクサマが逮捕されたばかり
相次ぐカスハラの横行に、とうとう天下の国営放送までもがカスハラ特集を組むという異例の事態になっている(→https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190527/k10011930781000.html

とりわけ、運転中は接客することが難しい我らが道路旅客運送業界でそれが際立って著しい
「運転が荒い!」「急に停まるな!」「もっと速く走れ!」
我々タクシーだとさらに
「いつもより高い!」「遠回りしただろ!「何でいつまでもゴミ収集車の後ろ走ってんだ!
なども加わる

そもそも乗客は如何にしてカスハラに至るのか?
一番多いきっかけは「運転が荒い」ことである
換言すれば運転が荒くなければ相手もカスハラしないわけである



では我々もそれに対策をしよう
運転をマイルドにするのだ

まずアクセルワーク:
・発進時はアクセルをじんわりと踏む
・ある程度速度が乗ったら一旦アクセルを軽く緩めて2速に自動変速
・これを繰り返してとっとと4速=オーバードライブ状態に進段する
・そうすると少しの踏み込みでも高加速が得られエンジン音も静かになる
・つまり、ATといえどある程度は意識的に変速させる、ということ

巡航時:
・原則論として出来るだけブレーキは踏まない
・前の詰まり始めやカーブ・停止箇所など減速が必要な場面などではエンブレ
・急減速時は勿論ブレーキだが緩減速だけならエンブレのみで事足りる
・急なコーナーでもない限りアウト・イン・アウトで大抵抜けられる
・慣れてくると巡航時には本当にブレーキの出番が無いことに気づくはず

ブレーキング時には:
ブレーキング時の速度は「踏み加減の2乗に反比例する」と覚える
・踏み始めは多少強く、その後は徐々に踏む足から力を抜いていく
・最後完全に止める時に、とんっ、と軽く踏み足す程度でクルマは完全に停まる

またハンドリング時にも:
ハンドルを切って実際にその方向に向くまで約1秒ほどのタイムラグがある
・ということは、カーブやコーナーに差し掛かるより早くハンドルを切り始める必要が生じる
・カーブやコーナーから抜ける時は当然その逆になる
・つまりカーブやコーナーにかかってから(あるいは終わってから)では遅い

またこれらを完璧に実現するためには:
・前の車の先の先の先の先を読む
・そのために、前走車輌のリヤガラスから通して見えるフロントガラスの景色を見る
・それが無理なら自ら少し右か左にずれて前方の状況を見通せる環境を作る
・出来れば「前の車がブレーキを踏むより先に自分がブレーキを踏んでやる」気持ちで


分母が多けりゃ分子も多くなる
客は常として多くのドライバーと接する機会が多い分、「そういうの」に遭遇する確率も当然上がるわけで、何回かの我慢を経てカスハラ化するのではないのかな、と私は見ている
一方我々は、ドライバー同士でお互いの運転技術を観察・体感する機会が殆ど存在しない
月に1回の社内講習会で簡単な注意事項を聞かされ安全運転だーとシュプレヒコールを挙げさせられて終わる程度のもの

普段の運転を根底から見直し、とりわけマイルドにすることで、カスハラの9割は撲滅できる

カスハラがなくなれば我々の乗務環境は(給与面を除いても)飛躍的に向上する
マイルドな運転は、カスハラへの最大の防衛策だ
逆に言えば、荒い運転はカスハラに格好の言質を与えることになる
むざむざ敵にエサを投げ込む必要はない
明日からと言わず、今日から始めよう

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ちょっとこの動画を観て欲しい

https://www.youtube.com/watch?v=GZg0CkPTAis

「Taxis in Japan line up in an orderly fashion to pick up passengers」という英題が付されているが、要するに「日本のタクシーは客待ちでさえも規律正しい」ということを言いたいらしい

いや、逆なんだよね
ここまで規律正しく並ばないと客にありつけないの
日本のタクシーの乗り場って大抵狭い空間なので無秩序に付け待ちしてたら中はたちまち大混乱になる
我々タクシーの給与は基本的に歩合給なのでとにかく客を積めないと話にならないのだが、駅にさえ行ければ確実に客にはありつけるので余計に無秩序になりがち
そこで皆の逸る心を抑えるべくこうして規律正しく並ぶ必要が生じるわけ

しかし、客にさえありつければ良いのかと言うとこれがまたちと違う
前述の通り、タクシー運転者の給与は基本的に歩合制であり出来高払いではない
ここで言う「出来高」とは決して「客を乗せた回数」ではなく、それどころか回数と売上は必ずしも比例しないのが実情である
何をバカなと思われるかも知れぬが、例えばこういうケースだ:

一日の売上ノルマが2万円だったと仮定する
この日乗ってくる客の全てが初乗り730円しか乗らなかったとすると、そこに達するまでには少なくとも30回は繰り返し積む必要がある
しかし中には一発1万円の超ロング客も少なからずいて、これなら乗せる回数はたった二回で済む

タクシーという業務には必ずと言って良いほど「待ち」が発生する
それは流し中であったり、この動画のように駅で待ってる場合も含む
この最中は当然数字はゼロであるから収入もゼロになるわけで、我々タクシー運転者はこの「待ち」をどういなすかに全てを腐心することになる
逆に言えばこの「待ち」を上手くいなせれば、ノルマ達成はそれほど難しいことではない

簡単である
「常に客にありつける乗り場で待っていれば良い」のだ
しかし先にも述べた通り、いくら客にありつけると言ってもその全てが初乗りだったのではそのノルマは甚だ遠いと言わざるを得ない
しかも昨今は働き方改革の一環および国交省からの締付け強化で労働時間が厳しく制限されているので、一出番あたりの物理的な乗せれる回数はおのずと制限されてしまう
ではどうするか

更に簡単である
「高単価客が見込める乗り場で待っていれば良い」
これなら出番あたりの回数は少なくなるかも知れないが単価が高いのでそれで全く構わない、という状況が必然的に生まれる
しかも「待ち」を効果的に吸収も出来るので、初乗り客をシコシコこなしたのと同じ結果が得られる

何度も述べるがタクシー運転者は歩合給である
その中身は実はどうでも良く、とにかく数字を揚げさえすればよいのだ
そうなると、クソ真面目に流しまくり、大して実入りの見込めない近距離客にペコペコするのがバカらしくなる一方で、どうせ同じ数字ならラクして揚げられたほうが物理的にも肉体的にも、何より精神的にも充分なメリットを享受できるというわけだ

むろん、その間には何回かの近距離客にも遭遇することになる
出来れば毎回毎回そこそこの単価客に当たることを我々は欲するため、そのときはどうしても落胆を隠すことはできないし、むしろ敢えて落胆を表に出すことで二度とその客がその乗り場から乗ってこないように仕向けることを「ワザ」として使う者も居る

件の動画はどうやら広島駅のようだが、広島駅といえば新幹線停車駅である
新幹線から降りて来る客は概して大荷物かつ疲弊していて、この先何回かの乗り換えを経てやっと目的地に辿り着くことになるのだが、この乗り換えを嫌って比較的長い距離をタクシーに乗る、という需要が必ず、しかも根強く発生するのである
さすがに一回1万円は中々当たらないが、5千円程度の中距離なら真っ昼間でも充分見込めるので、先のノルマが2万円であれば、どんなに待ち時間が長くとも4回乗せればその日の仕事を終えられる

タクシー運転手のくせにラクして稼ごうなんざケシカラン、という声が必ず聞こえてくるのだが、そもそもラクして稼ぐのは商売の基本である
というかラクしたいから商売するのであって、決して責められるべき話ではない
そんなこと言ってたらこの世の商売という商売全てを真っ向から否定することになり、ひいては資本主義への真正面からの挑戦と受け止められかねない
事実、タクシー運転手の歩合給の反映に数字だけが殊更に重視されその中身はてんで見て貰えない現実があるかぎり、これはタクシー業界挙げての暗黙の了解であることはありありと読み取ることが出来る

昨今、タクシーを利用した様々なイノベーションが盛んだが、その負担はどうしたって末端の我々タクシー運転者が負わされることになる
その我々が満足できないイノベーションが定着した例は、これまで一度もないのだ

我々の満足するイノベーション、それは「歩合給の完全撤廃」
数字数字に追われてハンドルなんか握りたくないのである
色々危なっかしくなるからねどうしても
たったこれだけで、内外問わず多くの人々が目を瞠るような素晴らしいイノベーションが実現されるように思うのだが、皆はどうだろうか

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プロフィール
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力タカ夕
年齢:
49
性別:
男性
誕生日:
1974/08/27
職業:
睡眠障害からのタクドラ復帰
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