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ネット界の座敷童を目指します
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前の記事の続き。多分これも長くなるだろうけど。

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小樽からの帰りの車窓では、冬の日本海が猛り狂っていた。
 札幌に宿を取ってはあるが、チェックイン時刻は20:00とまだまだ時間がある。
 乗った列車はちょうど新千歳空港行き快速列車だったし、このまま新千歳空港へ向かってみる事にした。
 相変わらず何も考えていない。

  
 その新千歳空港では大変な事になっていた。
 この猛吹雪と豪雪で2本ある滑走路が使えず、一本ずつを除雪しながら運用しているとのことで、遅延と欠航が相次いで出発ロビーはチェックイン待ちの旅行客でごった返していたのである。
 こういう時陸路は有り難い。遅れようが何しようが、走れるときはとりあえず走ってくれる。
 しかし空路は一旦天候が荒れ出したらもうお手上げなのである。
 土産を買って食事を済ませ、彼らを横目で見ながら、ワタクシは再び札幌行き快速列車の人となり、この日は早々にホテルに逃げ込む事にした。
 新年は就寝中に迎える事となる。やっぱり横になれるのは有り難い。

 明けた2009年元旦。
 前日までの猛吹雪が嘘のような穏やかな空。
 さすがに寒いのだが風は全くなく、所々お天道様も覗いていた。
 全く、昨日までの荒れ模様は何だったんだ。



 この日も、夜のはまなす乗車時刻まで特段の予定はない。ちょうど旭川行きの鈍行列車が発車するところだったので、何となくふらりと乗車。
 同じ線路を走る特急「スーパーカムイ」が1時間少々で旭川に連れて行ってくれるのに対し、この鈍行列車はその3倍の時間をかけてゆっくり結ぶ。使用車輛の711系が鈍足であるのと、途中の岩見沢と滝川でそれぞれ長時間の特急通過待ちを行うからだ。

 
 旭川到着は12:00過ぎ。元日の旭川市内はひっそりとしていた。
 平和通買い物公園に開店している商店はほとんどなく、わずかにマクドナルドが営業しているだけで、有志による獅子舞が時折通りかかる人々を脅し回っていた。
 適当にぶらついて、結局旭川駅構内にあるロッテリアで軽めの昼食。

  
 無計画ついでに、とふらりと富良野線に飛び乗る。
 たった1両のディーゼルカーで、車内は満席どころか立ち客すら出る始末。
 白一色の雪原を、列車は淡々と疾走してゆく。
 正確にほぼ一時間で、終点富良野に到着。

 富良野と言えば「北の国から」。
 2002年には最終作「遺言」が制作され、これをもって一応の幕は引かれたが、実はこれに続編があるのを御存知でしたか?
 その答えは、ここ「北の国から資料館」で分かる。
 知ったら涙します、誰もが。
 さすが倉本聰大先生。

 一時間弱の滞在の後、根室本線を滝川へ戻る。
 ……と、このように次から次へと乗り換えて、しかも降りたら降りたでどこへ行く訳でもなく列車にばっかり乗って飽きないのか?という声が聞こえてきそうであるが、ワタクシだって出来れば降りた駅からバスにでも揺られてどこかの温泉宿にでも逗留してみたい。
 だがそこは薄給のタクドラ。しかも時間も限られている上にこの豪雪。どこへも行く気がしないのである。
 やっぱり北海道は車だよ車。鉄道も良いけど不便過ぎ。

 滝川から岩見沢行きの、岩見沢から手稲行きの列車にそれぞれ乗り換え、札幌駅一つ手前の苗穂で降車。
 すっかり日も落ち、真っ暗になった雪原を眺めながら列車は走る。仄かに白く光る原野を見ていると、適度な車輛の揺れも相俟ってうとうとと瞼が重くなってくる。

 こんな馬鹿みたいな豪雪でも、時間通りに列車が来てくれるのはそれだけでありがたい。いやはや北海道の人は大変だ。

 苗穂駅前にある「苗穂駅前温泉・蔵ノ湯」で、帰りの「はまなす」乗車前の一風呂。
 今朝泊まった札幌の宿は純然たるビジネスホテルであった為、身体を洗い流すのはユニットバスのシャワーだけであった。
 温泉王国でもある北海道であるが、駅前から歩いていける温泉が意外と少ない。しかも札幌近辺ならともかく、2〜3時間に1本という極限ダイヤが当たり前の北海道において、列車旅を続けながら温泉に浸かるというのはかなり至難の業である。

 かくして冬の北海道列車旅もいよいよ終了。
 22:00発青森行きはまなすの人となって、青森からまたも乗り継ぎ乗り換えを繰り返して横浜に戻る。行きが23時間で帰りは22時間。20代はこういう事をやっても平気の屁のカッパであったが、30も後半近くになるとさすがに辛い……
 遠いよ北海道。北海道遠いよ。況や冬においておや。車+フェリーが一番。

 とまあ、こんな年末年始でした。はい。
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1974/08/27
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